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流通業界、市場変化の臨界点(29)

2015年9月8日10:45

スーパーマーケットのイートインは、うまくいくか

 ここで、我が国と米国の食事事情を検証してみたい。最近の流行りのかたちに、「イートイン」を持ったスーパーマーケットがある。イートインとは、店で売っている商品を店内で食べることができる形態の店で、アメリカの高質店では一般的になりつつある。
 これは、デリカテッセンや飲料、カット野菜やカットフルーツなど、自分たちが提供する売り場商品を、そのまま店舗内で消費してもらおうというかたちである。最近では、ワインバーなどアルコールを提供する店舗も出てきている。

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 上は、アメリカの食データだが、このなかの外食と内食の比率を見てみたい。我が国と違って、外食の比率が格段に高い。かの国の消費者は、家での食事とそう変わらない金額を外食に費やすのである。

 言うまでもないことだが、生鮮やデリカテッセンに力を入れている高質スーパーの価格は、安くない。安くないものを買ってもらうには、それなりの工夫が要る。
 1つは質の高い惣菜の提供だが、もう1つはレストラン代わりにその購入を促すことである。ご承知のように、アメリカのレストランではチップが要る。しかし、イートインならチップは要らないし、メニューもいろいろな売り場から選択することができる。イートインは、この部分も考慮したスーパーマーケットの戦略である。

 我が国でもイートインを持つスーパーが増えてきているが、レストランのチップは不要であることや外食費率が米国の半分以下ということを考えても、それなりの工夫をしなければイートインの効果は期待できない。
 美味しさ、シズル感、出来立てなどの提供環境の整備は、効果あるイートンを展開するために不可欠ということになる。これが実行できない限り、スーパーマーケット店内で食事をするというライフスタイルが、一般化することはない。もちろん、米国でもスーパーマーケットのイートインが、おしなべて成功しているわけではない。

(つづく)
【神戸 彲】

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