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流通業界、市場変化の臨界点(18)

2015年8月11日10:47

<都会型DSの収益構造>

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 上の表は、関東地方のディスカウントストア(DS)のオーケー(株)(本社:東京都大田区、簗瀬捨治社長)の2015年前半期の数値である。販売管理費率は16%前後で、粗利益率21%、5%の経常利益率を確保している優良小売業だが、その内容を分析すると、実に冷静な数値管理が見えてくる。

 まず非生鮮部門の粗利益率だが、競合する関東地方の一般のスーパーとは、大きな開きがある。九州のスーパーでもせいぜい20%しか取れない粗利益率だが、オーケーのそれは18%。人件費をはじめとする販売管理費が高い首都圏という条件を考えれば、その数値は極めて低い。お客がその価格差をはっきり認識するという、競合相手との6%以上の価格差をしっかりと確保している。

 さらに、その部門のバランスを見ると、高い粗利益率は確保できるものの一歩間違えれば大きなロスと販売管理費につながる生鮮系の構成は、30%しかない。これは、通常型のスーパーより10%も少ない構成ということになる。高質型に比べると、さらに20%も少なくなる。見方を変えれば、そうすることで分配率の高い生鮮の人件費を抑え込んでいるということもできる。

 そしてこの低い利益率には、もう1つ見落としてはならない項目がある。それは坪当たりの売上である。

 オーケーの坪当たりの年間売上は650万円超。これは、通常型の2倍の数値である。価格を抑えることで、広域からの集客と大家族などの大量消費客をうまく取り込んで、大きな売上を獲得しているということができる。1店当たりの平均売り上げは35億円。結果として、店舗の生産効率も良くなる。この数値構造は、コストコとよく似ている。

(つづく)
【神戸 彲】

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