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流通業界、市場変化の臨界点(17)

2015年8月10日13:10

<DSに見る小売りの原理・原則>

kaimono_img ディスカウントストア(DS)の収益構造は、基本的には原理原則に沿ったものである。
 たとえば生鮮で評価を高めようとすれば、そこには大きなリスクが生まれる。お世辞にも生産性が高いとは言えないスーパーにとっては、ある一定の条件がない限り、生鮮強化はもろ刃の剣となる。それはDSにとっても、同じである。生鮮を直営し、その提供品質を高めようとすれば、販売管理費は高止まりする。結果として、商品を安く売れなくなるのである。

 その販売管理費だが、経費の絶対額だけに目を奪われてはいけない。小売業の場合、その経費のほとんどが固定的なものだからである。一番大きな経費は、言うまでもなく仕入れ原価である。これは変動費と考えるべきものであり、原価を下げれば経費が下がるということになる。
 もう1つの経費は、減耗ロスである。とくに生鮮品の値下げや廃棄は、経費をかけて製造するだけに、原価と人件費のダブルロスになる。

 DSの場合、安く売るためにローコストを志向すれば、精肉を除く生鮮は外部委託がベストということになる。コンセの売上歩合を粗利に加えて運営すれば、直営部分の粗利益率は、11~12%もあれば十分である。そうなれば、20%以下では収支が合わない通常型のスーパーより、10%前後の安い価格を提供できる。

 お客が明らかに意識する価格差は6~8%のため、12~13%の粗利に設定すれば、その安さは際立つ。安さは量を買うほどはっきりするから、大家族や飲食業者など大量消費者がライバル店舗を越えてやって来る。いわゆる「わざわざの店」になるのである。

(つづく)
【神戸 彲】

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