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(株)クロスエイジ 農業を盛り上げてQボード上場を目指す(前)

2015年4月16日15:56

 (株)クロスエイジ――この社名には様々な年代の英知を掛け合わせるという願いが込められている。食と農の企画・コンサルティング、流通開発、消費者直販の3つの事業を手掛ける同社の藤野直人社長は、幼少からサッカー少年として地元で活躍してきた。高校から大学までは、柔道で自分を鍛えた。大学卒業の一年後に起業し、農業所得1,000万円を生み出す、中規模流通のシステムを組み上げた。

<なぜ農業だったのか>

 孫正義やビル・ゲイツにあこがれていた藤野社長は、中学生のときから起業を考えていた。仕事には2種類ある。世の中を元気にする仕事と世の中になくてはならない仕事だ。こう考えた藤野社長はなくてはならない仕事、「食と農」に魅かれていく。

藤野直人社長 藤野社長は大学在学中、インターンシップ先のコンサルティング会社で青果市場の再生に携わった経験がある。当時の青果市場は、対前年比5~8%で規模が縮小していた。かつて農家は農薬・化学肥料を用いて農作物を増産し、農協が集めて全国の市場に物を送っていた。そこに仲卸がきて、八百屋やスーパーが仕入れて全国くまなく野菜や果物が行き渡るようになっていった。昔は鮮度や安全に対する意識が弱かった。腹いっぱい食えるかどうか。それが一番の問題だったのである。質を問わない製品の流通は、効率が良かった。

 それが、今では新鮮でおいしいもの、安全なものを消費者は欲するようになってきた。市場の仕組みだけでは需要を満足させることはできなくなり、産直や生協、直売所が生まれてくるようになる。大手のスーパーなどが直接農家と契約したり、外食産業も市場の相場変動に耐えられないため産地と契約したり外国産輸入をしたりと、流通環境も激しく変化していった。昔は必要だった市場が、時代の流れが変わり市場としての機能がなくなってしまったわけである。

 従前より市場に携わってきた人たちが、自身の手で時代に合わせた新しい戦略を練り変革していくことは困難だった。そこでコンサルが介入して、いろいろな改革を模索していくこととなる。野菜のカット工場をしたり、生協の袋詰め工場としたりと工夫を重ねたが、市場自体の活性化にはつながらなかった。
流通環境が変化していく中で、学生だった藤野社長は農家、仲卸、市場でのヒアリングをし、大手スーパーや農業法人の動きを見ることができたのである。これが農業で起業するという動機となった。

 九州は農産物の先進地域だ。全国の農業出荷高の約2割を九州が占めている。アジアの窓口であり、関東・関西に出せるので地理的にも有利なのは大きい。地の利を生かした、農家が発展する仕組みを生み出すことはできないか、藤野社長は思案したのである。

(つづく)
【村重 珠実】

| (後) ≫

<COMPANY INFORMATION>
代 表:藤野 直人
所在地:春日市春日公園3-61-2
設 立:2005年3月
資本金:2,800万円
TEL:092-985-6266

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