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激化する福岡のラーメン業界(2)

2014年10月7日11:15

<大きく分けられる博多と久留米>

博多ラーメン 福岡県内だけを見れば、地場のラーメン店で10店舗以上出店している企業は非常に少ない。それだけ個人店が多いといえる。確かに周りを見渡せば、様々な個人経営の店舗がある。地場のタウン情報誌などのラーメン特集を見ても、単独店舗の情報が数多く掲載されている。福岡県内を、福岡市周辺を始めとした福岡地区、久留米市を中心とした筑後地区とで、北と南とで分けると、さらに特長が大きく異なってくる。

 福岡地区は博多ラーメンに代表される豚骨スープに細麺で、麺の固さを自由に選べることができるところが多い。「ハリガネ」「バリカタ」など好みの固さをオーダーできるのも特長のひとつだ。これに対し、筑後地区の久留米ラーメンは博多よりもこってりの豚骨スープに太麺が主流。さらに大きな違いがスープの作り方にある。すべてがそうだとは限らないが、久留米ラーメンは”呼び戻し”という手法で、スープの入った釜に豚骨と水などを継ぎ足していくのが主流だ。博多ラーメンよりも味は濃く、スープは骨の髄まで溶け出した濃厚なものが多い。同じ豚骨ラーメンと言えど大きく異なる。

 営業戦略にも違いが見られる。従来、「博多ラーメンは筑後地区には進出しない、久留米ラーメンも福岡地区には進出しない」、といった“暗黙の了解”あった。これが近年は形骸化しつつある。筑後地区で有名な2つの店、「大龍ラーメン」、「大砲ラーメン」が福岡に進出してきている。
 大龍ラーメンは久留米市の西鉄久留米駅前、久留米インター近くの合川町に出店。佐賀県鳥栖市に小森野店も出店している。久留米市とその周辺に3店舗出店しているのに加えて、福岡空港近くにも店を構える。
 大砲ラーメンは久留米市通外町の本店を加え久留米市内に4店舗、久留米周辺の小郡市とうきは市吉井町にそれぞれ1店舗ずつ出店するほか、福岡市内にも天神などに2店舗出店している。

 これに対して福岡市に本店を置く一蘭は筑後地区に店舗はない。博多一風堂は同店で修業を重ねた店主が出店している店は例があるものの、独自の店舗はない。つまり久留米ラーメンは“暗黙の了解”であった業界の垣根を超え、福岡都市圏に進出してきていると言える。

 元気な店も多い。複数店舗展開するラーメン店がある一方、個性的な単独店も目立つ。国道3号線沿いの久留米市高野に店舗を構える「丸星ラーメン」は単店ではあるが、地元住民をはじめ、芸能人らにもファンは多いことで有名だ。24時間営業で1杯400円という低価格も人気の理由。丸星ラーメン以外でも「沖食堂」(久留米市篠山町)、隣接する佐賀県基山町の丸幸ラーメンなど単独店(久留米店は閉鎖)でありながら、多くのファンを集めている。

(つづく)
【矢野 寛之】

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