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幕を切った九州流通再編(2)

2014年10月7日08:31

<M&Aで先行のイズミ>

ゆめマート イオンは九州での地方スーパーのM&A(合併・買収)ではイズミに遅れを取っていた。

 イズミは2007年4月、旧ニコニコ堂の食品スーパー・ゆうあいマート(現・ゆめマート)を連結子会社したのに続き、12年8月同じ熊本県の(株)西紅(今年6月1日付けでゆめマートに吸収合併)、今年7月には同県の(株)広栄と地場スーパーを立て続けに買収。1月にはスーパー大栄に2割出資し筆頭株主になり、持分法適用会社にした。
 イズミは従来の大型商業施設「ゆめタウン」に代わって直営の食品スーパー「ゆめマート」を核店舗にした近隣型商業施設と言われる中規模商業施設の大量出店に乗り出している。直営とM&Aを車の両輪に、ゆめタウンでは捕捉できなかった小商圏需要を取り込むとともに、食品スーパー分野を強化、先行するイオンを追撃する。

 これに対し、イオンはダイエーを買収(来年1月完全子会社化)したものの、九州でのM&Aは13年6月、マックスバリュ九州が佐賀県のクリエイトを買収しただけで、イズミに比べ遅れを取っていた。なかでもスーパー大栄との提携で先を越されたことに「焦りを感じた」(業界関係者)と言われる。レッドキャベツを傘下に収めることで九州北部を中心とした41店を一気に取得し反転攻勢に転じることができる。

 年商300億円超の有力スーパーのM&Aは、九州では(株)ユアーズによる(株)丸和の買収以来。イオンは歴史的にM&Aには手馴れているとはいえ、今回の買収を軌道に乗せるには課題も多い。福岡県を中心にマックスバリュ九州と店舗が重複しているのもその一つ。9月中旬オープンした「イオンタウン黒崎」のマックスバリュ店とレッドキャベツ黒崎店は車で5分以内の距離にある。マックスバリュ九州が吸収するダイエーの「グルメシティ」も含め、グループ内競合を激化させかねない。
 イオンはレッドキャベツにプライベートブランド(PB)の「トップバリュ」は供給するものの、屋号を存続させ、生鮮は従来の仕入れを生かすなど独自性を尊重する方針だ。マックスバリュ九州との競合を回避するため、イオン色を抑えた方が得策との判断がありそうだ。

 イオン傘下でレッドキャベツは営業力を強化する。2~3年で全店を改装する計画で、まず福岡都市圏の大型食品スーパーから実施する。また、これまで手薄だった低価格分野はイオンから格安PBの「ベストプライス」を供給してもらい、EDLP(毎日低価格)で販売する。

(つづく)

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